バルトレックスは、一般的に口唇ヘルペスや性器ヘルペス、帯状疱疹、陰茎腫瘤などのヒトパピローマウイルスによる感染症の治療薬として日本国内でも処方されていますが、最近ではβアミロイドと呼ばれるタンパク質が大脳皮質などの脳細胞周辺に沈着する事で発症するアルツハイマー型認知症に対しての有効性が模索されています。

アルツハイマー型認知症患者のアミロイド斑からは、単純ヘルペスウイルス1型が発見される一方で、記憶の根幹を司る海馬にはアミロイド斑=単純ヘルペスウイルス1型の発生が少ない事からβアミロイドが原因では無く、単純ヘルペスウイルス1型やプレセニリン1などがアルツハイマー型認知症の発症原因とも考えられています。

バルトレックス自体の作用機序は、主成分バラシクロビルが感染細胞内でグアノシンの誘導体であるアシクログアノシンに活性化され、グアニンにデオキシリボース環が結合したデオキシグアノシン3リン酸と置換反応を促進する事で、ヘルペスウイルスのDNA複製及び増殖を阻害する効果を示します。

又、アシクログアノシンに結合されたバリンの効果により、バイオアベイラビリティが改良され副作用の頻度や服用回数が軽減されています。