バルトレックスは、ヘルペスウイルスによる感染症に有効性を発揮するDNAポリメラーゼ阻害薬であり、従来のDNAポリメラーゼ阻害薬よりも副作用や服用回数が少ない処方し易い医薬品として国内外で用いられています。

又、バルトレックスは、2013年に特許が切れているので、安価なジェネリック医薬品も製造販売されています。

ヘルペスウイルスは、エンベロープと呼ばれる外膜が神経の集中する脳などの神経節細胞と親和性が非常に高い為に、1度感染してしまうと神経節細胞に環状構造の遺伝子となったヘルペスウイルスの好適環境が整うまで寄生潜伏し、一生涯再発を繰り返すリスクを負う事になります。

その為、体内のヘルペスウイルスを完全に死滅させる抗ウイルス治療薬は開発されておらず、現状としてはバトルレックスによる再発抑制治療が行われています。

バトルレックスは、DNAを構成するグアニンにリボース環が結合したグアノシンの誘導体であるアシクログアノシンとグアニンにデオキシリボース環が結合したデオキシグアノシン3リン酸の分子構造が類似している事を利用し、ヘルペスウイルス感染細胞内のDNA複製時に置換反応を引き起こし、DNA鎖合成を促進する酵素DNAポリメラーゼの働きを阻害する事でヘルペスウイルスの増殖を抑制する作用機序を有しています。